目次

新事業進出補助金を自力で申請する方法|コンサル不要の完全ガイド

新事業の補助金申請、プロに任せませんか?

採択実績豊富な中小企業診断士・行政書士が無料で診断します

無料相談

新事業進出補助金は自力で申請できるのか?

結論から言えば、新事業進出補助金は自力で申請できます。コンサルタントへの依頼は必須ではなく、経営者自身が事業計画書を作成して申請することは制度上まったく問題ありません。実際、自力申請で採択を勝ち取っている企業は少なくありません。

ただし、補助上限9,000万円(補助率: 中小1/2、中堅1/3)という大型補助金であるため、計画書の品質は高いレベルが求められます。自力申請を成功させるには、十分な準備期間と正しい知識が不可欠です。

項目自力申請コンサル依頼
費用実質ゼロ(認定支援機関の費用のみ)着手金10〜50万円+成功報酬10〜20%
時間経営者自身で50〜100時間程度経営者の関与は20〜30時間程度
計画書の品質経営者の文章力・分析力に依存プロの構成力で安定した品質
口頭審査自分で書いた内容なので回答しやすい丸投げだと回答に窮するリスク
採択率準備次第で差はない経験値による加点要素あり

自力申請の最大のメリット

自力申請の最大のメリットは「コスト削減」と「口頭審査での強さ」です。補助金額が5,000万円の場合、成功報酬15%で750万円のコンサル費用がかかります。また、自分で書いた計画書の内容は完璧に理解しているため、口頭審査で的確に回答できます。

自力申請に向いている企業・向いていない企業

自力申請が適しているかどうかは、企業の状況によって異なります。以下のチェックリストで自己診断してください。

自力申請に向いている企業の特徴

チェック項目該当する場合のメリット
経営者自身が事業計画の策定経験がある計画書作成のスキルがある
顧問税理士が認定支援機関に登録済み確認書の取得がスムーズ
新事業の構想が具体的に固まっている計画書の骨子作成が容易
市場調査や競合分析を自社で行った実績があるデータ収集・分析が可能
文書作成に苦手意識がない15〜20ページの計画書を書ける
2〜3ヶ月の準備期間を確保できる十分な品質の計画書を作成可能

コンサル依頼を検討すべきケース

  • 事業計画書を書いた経験が一度もない
  • 新事業の構想がまだ漠然としている
  • 経営者が多忙で計画書作成に時間を割けない
  • 財務データ(付加価値額等)の計算に不安がある
  • 締切まで1ヶ月を切っている

「丸投げ」だけは避ける

コンサルタントに依頼する場合でも、計画書の内容を経営者自身が完全に理解していることが必須です。丸投げで作成された計画書は、口頭審査で経営者が質問に答えられず不採択になるケースが多発しています。コンサルはあくまで「支援者」であり、計画の主体は経営者です。

自力申請の完全ロードマップ(10ステップ)

自力申請の全体工程を10ステップで解説します。各ステップの所要時間と合わせて確認してください。

Step作業内容所要時間期限目安
1公募要領の熟読3〜5時間公募開始直後
2GビズIDプライムの確認・取得1時間+待ち2〜3週間公募開始前
3認定支援機関への連絡2〜3時間公募開始1週間以内
4既存事業の分析(SWOT等)5〜8時間締切2ヶ月前
5新事業の市場調査10〜15時間締切2ヶ月前
6見積書の取得(相見積もり含む)5〜10時間+待ち1〜2週間締切6週間前
7事業計画書の執筆20〜30時間締切4週間前
8収益計画・付加価値額の計算5〜8時間締切3週間前
9レビュー・修正・確認書取得5〜10時間締切2週間前
10jGrantsでの電子申請2〜3時間締切1週間前

合計所要時間の目安

自力申請に必要な時間は合計50〜100時間程度です。2ヶ月間で毎日1〜2時間ずつ取り組めば十分に対応可能です。ただし、見積取得やGビズID取得には「待ち時間」が発生するため、早めの着手が重要です。

新事業の補助金申請、プロに任せませんか?

採択実績豊富な中小企業診断士・行政書士が無料で診断します

無料相談

自力で行う市場調査の具体的な方法

コンサルタントに頼らずとも、無料または低コストで質の高い市場調査を行うことは可能です。以下のデータソースを活用してください。

無料で使えるデータソース一覧

データソース入手先活用方法
経済産業省 工業統計e-Stat(政府統計ポータル)業種別の出荷額・事業所数の推移
総務省 経済センサスe-Stat地域別・業種別の企業数・従業員数
中小企業白書中小企業庁 Webサイト中小企業の動向、業種別の課題分析
業界団体の統計資料各業界団体のWebサイト市場規模、業界動向の最新データ
RESAS(地域経済分析システム)resas.go.jp地域の産業構造、企業動向の可視化
J-GLOBAL(科学技術情報)jglobal.jst.go.jp技術動向、特許情報の調査
特許情報プラットフォームj-platpat.inpit.go.jp競合の特許出願状況の確認

自力でできる競合分析の方法

競合分析はコンサルタントに頼らなくても実施できます。以下の方法で主要競合3〜5社のデータを収集してください。

  • 競合企業のWebサイト分析(製品ラインナップ、価格帯、強み)
  • 帝国データバンクまたは東京商工リサーチの企業情報(有料だが1件数百円〜)
  • 業界誌・専門紙のバックナンバー検索(図書館で無料閲覧可能)
  • 展示会・セミナーでの情報収集(競合のブースを視察)
  • 求人情報からの推測(競合の採用状況=事業拡大の兆候)

競合分析の記載テクニック

計画書には「競合比較表」を作成して掲載してください。自社の強みが明確になる比較軸(価格、品質、納期、サポート体制等)を選び、表形式で整理すると審査員にも分かりやすくなります。

事業計画書を自分で書く際の実践テクニック

事業計画書を自分で書くのが初めてという方に向けて、具体的な執筆テクニックを紹介します。

まずはアウトラインから始める

いきなり文章を書き始めるのではなく、まずアウトライン(目次構成)を作成してください。

セクション記載する内容のキーワードページ数
1. 企業概要沿革、売上推移、主要事業、保有技術1〜2P
2. 既存事業の分析SWOT分析、課題、新事業進出の動機2〜3P
3. 新事業の概要何を、誰に、どうやって提供するか2P
4. 市場分析市場規模、成長率、ターゲット顧客、競合2〜3P
5. 具体的取組設備導入、開発プロセス、販路開拓3〜4P
6. 実施体制組織図、担当者、スケジュール1〜2P
7. 経費・資金計画経費内訳、資金調達方法1〜2P
8. 収益・付加価値額5年間の売上・利益・付加価値額推移1〜2P
9. 賃上げ計画給与支給総額、最低賃金の引上げ計画1P
10. 将来展望中長期ビジョン、地域貢献、波及効果1P

このアウトラインに沿って、各セクションの「キーメッセージ」を箇条書きで整理してから、文章化する流れが効率的です。

文章作成のコツ5選

コツNG例OK例
具体的な数字を入れる「大きな市場がある」「○○市場は2025年に3,200億円に達した(矢野経済研究所調べ)」
主語と述語を明確に「設備を導入し品質向上」「当社は○○設備を導入し、検査精度を95%から99%に向上させる」
一文を短く「○○を導入し、△△を実施して、□□を達成するために、◇◇と連携して取り組む」「○○を導入する。これにより△△を実施し、□□の達成を目指す」
図表を活用文章だけで3ページグラフ・表・写真を含めて3ページ
審査項目に対応させる「売上を伸ばす」「【収益性】売上目標○○万円の根拠は以下の通りである」

完璧を求めすぎない

最初から完璧な文章を書こうとしないでください。まずは内容を書き出し、その後に推敲を重ねる方が効率的です。「60点のドラフトを3回改善して90点にする」のが現実的なアプローチです。

無料で受けられる支援制度を活用する

自力申請でも、無料の支援制度を活用すればプロのアドバイスを受けることができます。

支援機関支援内容費用申込方法
よろず支援拠点経営相談、計画書レビュー無料各都道府県の拠点に電話・Web予約
商工会議所・商工会経営指導員による相談無料(会員の場合)最寄りの商工会議所に連絡
都道府県の中小企業支援センター専門家派遣、計画書アドバイス無料〜一部有料各都道府県の窓口に問い合わせ
金融機関の経営相談窓口融資とセットでの事業計画策定支援無料取引銀行の担当者に相談
事務局の公募説明会制度説明、質疑応答無料事務局の公式サイトで日程確認

よろず支援拠点が特におすすめ

よろず支援拠点は中小企業庁が設置した無料の経営相談所で、全都道府県に設置されています。中小企業診断士等の専門家が補助金の申請支援を行っており、事業計画書のレビューも無料で受けられます。自力申請を考えている方は、まずよろず支援拠点に相談することをおすすめします。

財務データの計算を自分で行う方法

付加価値額の計算や収益計画の策定は、コンサルタントに頼まなくても自分で行えます。

付加価値額の自己計算チェックリスト

  • 直近2期分の決算書(損益計算書・製造原価報告書)を手元に準備
  • 営業利益を確認(経常利益ではないので注意)
  • 人件費を集計(売上原価+販管費の両方から。役員報酬も含む)
  • 減価償却費を集計(売上原価+販管費の両方から)
  • 3要素を合計 → 付加価値額
  • 計画年度の付加価値額を算出(売上計画から逆算)
  • 年率平均成長率をExcelで計算(CAGR計算式を使用)

計算結果は税理士に確認

自分で計算した付加価値額は、必ず顧問税理士にダブルチェックしてもらってください。人件費の範囲(どの勘定科目を含めるか)や減価償却費の計上方法は企業の経理処理によって異なるため、専門家の確認が不可欠です。

売上計画の立て方(積み上げ方式)

コンサルタントに頼らず売上計画を立てる場合は、「積み上げ方式」が最も確実です。

要素算出方法データの根拠
ターゲット顧客数地域×業種×規模で絞り込みe-Stat、RESAS、業界名簿
アプローチ可能数ターゲット×営業リーチ率自社の営業能力から算出
受注率テスト販売実績またはヒアリング結果実績データ or 類似サービスの実績
顧客単価製品単価×購入頻度見積書、競合価格調査
年間売上顧客数×受注率×顧客単価上記データの掛け算

例: ターゲット企業500社 × 営業接触率30%(150社) × 受注率20%(30社) × 平均単価200万円 = 年間売上6,000万円

提出前の最終チェックリスト(20項目)

自力申請では第三者チェックが手薄になりがちです。以下のチェックリストを使って最終確認してください。

No.チェック項目確認
1公募要領の申請要件をすべて満たしているか
2GビズIDプライムでjGrantsにログインできるか
3事業計画書のページ数は15〜20ページか
4新事業の「新規性」が明確に記載されているか
5市場分析に客観的データ(統計・レポート)を引用しているか
6競合分析と自社の優位性が記載されているか
7売上計画に積み上げの根拠があるか
8付加価値額が年率4%以上成長する計画か
9賃上げ要件(給与支給総額の増加率等)を満たしているか
10経費区分ごとの金額と見積書の金額が一致しているか
1150万円以上の経費に相見積もりを取得しているか
12実施体制(担当者名・経歴・役割)が記載されているか
13スケジュールがガントチャート等で可視化されているか
14認定支援機関の確認書を取得済みか
15決算書(直近2期分)をPDF化済みか
16図表・写真が適切に使用されているか
17誤字脱字・計算ミスがないか
18PDFのファイルサイズがアップロード上限以内か
19jGrantsの入力内容と計画書の記載に矛盾がないか
20締切の1週間前までに申請を完了できるスケジュールか

無料で専門家に相談できます

中小企業診断士・行政書士が貴社の新事業計画を診断し、補助金申請をサポートします。

  • 相談・診断は完全無料
  • 新事業進出補助金の申請実績豊富
  • 最短翌日に折り返し連絡

よくある質問(FAQ)

必ずしも下がるわけではありません。コンサルタントの品質にもばらつきがあるため、質の低いコンサルタントに依頼するよりも、経営者自身が本気で取り組んだ計画書の方が高評価を得るケースもあります。重要なのは計画書の品質と経営者の本気度であり、誰が書いたかではありません。

はい、認定支援機関の確認書は自力申請でも必須です。ただし、確認書の取得は「コンサルタントへの依頼」とは異なります。顧問税理士が認定支援機関に登録していれば、計画書の内容を確認してもらった上で確認書を発行してもらえます。費用は無料〜数万円程度です。

事務局の公式サイトで様式や記載例が公開される場合があります。また、中小企業庁のサイトで過去の採択事例の概要が公開されていることもあります。よろず支援拠点や商工会議所でも計画書のひな形を提供している場合がありますので、問い合わせてみてください。

合計50〜100時間程度が目安です。内訳は、情報収集・市場調査に15〜20時間、計画書の執筆に20〜30時間、財務計算に5〜10時間、見積取得・書類準備に5〜10時間、レビュー・修正に5〜10時間程度です。2ヶ月間で1日1〜2時間取り組めば十分対応可能です。

無料の政府統計(e-Stat)、中小企業白書、業界団体の統計資料、RESAS(地域経済分析システム)などを活用すれば、自分で十分な市場調査が可能です。競合分析もWebサイト調査、展示会視察、業界誌の閲覧などで実施できます。

自力で書いた計画書であれば、内容を完璧に理解しているため口頭審査では有利です。ただし、模擬面接は第三者に依頼することをおすすめします。よろず支援拠点や商工会議所で無料の模擬面接を受けられる場合があります。

不採択理由を分析した上で判断してください。計画書の構成や文章力に問題があった場合はコンサルタントの支援が有効です。一方、事業の新規性や市場分析が不足していた場合は、コンサルタントに依頼しても根本的な解決にはなりません。よろず支援拠点で不採択計画書のレビューを受け、改善の方向性を確認することをおすすめします。

専門家チーム 新事業進出をお考えの方 無料で専門家に相談 地域・業種から探す 専門家を探す