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新事業進出補助金の口頭審査とは?流れ・対策・注意点まとめ

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新事業進出補助金の口頭審査とは

新事業進出補助金では、書面審査に加えて「口頭審査」が実施されます。これは事業再構築補助金の後期公募(第10回以降)から導入された仕組みを引き継いだもので、申請者がオンラインで審査員に事業計画を直接説明する場です。

口頭審査は書面審査を補完する位置づけであり、事業計画の理解度や実現可能性を審査員が直接確認するために行われます。書面だけでは伝わりにくい事業への熱意や具体的な実行力を示すチャンスでもあります。

口頭審査の基本情報

実施方式:オンライン(Zoom等のWeb会議ツール)
所要時間:1社あたり約15分(説明5〜10分+質疑応答5〜10分)
対象者:申請者本人(代表者または事業責任者)。認定支援機関やコンサルタントの同席は原則不可

なぜ口頭審査が導入されたのか

口頭審査が導入された背景には、以下の問題がありました。

  • コンサルタント丸投げ問題:事業計画書の作成をコンサルタントに丸投げし、申請者自身が計画内容を十分に理解していないケースが散見された
  • 計画と実態の乖離:書面上は優れた計画でも、実際に実行する能力や体制が伴っていない事例が増加
  • 不正受給の抑止:対面での確認を行うことで、虚偽申請や水増し申請を未然に防ぐ効果が期待されている

口頭審査は「ふるい落とし」ではなく「確認」の場です。事業計画の内容を自分の言葉で説明できれば、過度に恐れる必要はありません。

口頭審査の流れ:当日のタイムスケジュール

口頭審査の当日の流れを時系列で解説します。全体で15分程度の短い審査ですが、限られた時間を有効に使うために事前の準備が重要です。

時間内容ポイント
開始前(5分前)Web会議ツールに接続通信環境・マイク・カメラの最終確認
0:00〜1:00本人確認・挨拶身分証明書の提示を求められる場合あり
1:00〜7:00事業計画の説明事業の背景・新規性・市場性・実現可能性を簡潔に説明
7:00〜14:00審査員からの質疑応答2〜4問程度の質問に回答
14:00〜15:00終了の挨拶追加で伝えたいことがあれば簡潔に

時間厳守

口頭審査の時間は厳密に管理されています。説明時間を超過すると強制的に打ち切られるため、説明は5〜6分にまとめるリハーサルをしておきましょう。

審査員がよく聞く質問パターンと回答のコツ

口頭審査での質問は、事業計画書の内容に基づいて行われます。以下は過去の事業再構築補助金の口頭審査でよく出された質問パターンです。新事業進出補助金でも同様の質問が想定されます。

質問パターン1:事業の動機と背景

「なぜこの新事業に取り組むのですか?」「既存事業の課題は何ですか?」といった質問です。

回答のコツ

抽象的な回答(「時代の変化に対応するため」)ではなく、具体的な数値やエピソードを交えて回答しましょう。「既存事業の売上が過去3年で20%減少し、主要顧客のA社から取引縮小の通告を受けた」のように、具体性が評価されます。

質問パターン2:実現可能性

「この事業を実現するためのリソース(人材・設備・資金)は十分ですか?」「類似事業の経験はありますか?」といった質問です。

回答のコツ

「現在のメンバーでは不足する部分は、○○の経験がある人材を△月までに採用する予定」「既存事業で培った○○のスキルが新事業でも活用できる」など、具体的な体制構築の計画を示しましょう。

質問パターン3:市場分析と差別化

「競合他社との差別化ポイントは何ですか?」「市場規模や顧客のニーズをどう分析しましたか?」といった質問です。

回答のコツ

公的統計(経済センサス、業界団体のデータ等)や具体的な顧客ヒアリングの結果を引用しましょう。「当社独自の調査で対象エリアの見込み客100社にアンケートを実施し、70%から導入意向を確認」のような定量データが強力です。

質問パターン4:収益計画の根拠

「売上計画の根拠を教えてください」「付加価値額4%向上の計画は達成可能ですか?」といった質問です。

回答のコツ

「計画初年度の売上目標2,000万円は、単価○万円×月間△件の積み上げで算出。月間△件の根拠は、商圏内の見込み客数×コンバージョン率で試算」のように、数値の積み上げ根拠を明確に説明できるようにしましょう。

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口頭審査の事前準備チェックリスト

口頭審査の成否は事前準備で決まります。以下のチェックリストを活用して、漏れなく準備を進めましょう。

準備項目内容チェック
事業計画書の熟読全ページを読み込み、数値の根拠を暗記する
説明用メモの作成5分で説明できる要約メモを作成
想定質問への回答準備上記4パターン+αの質問に回答を準備
リハーサル実施社内メンバーや認定支援機関と模擬面接を実施
通信環境の確認有線LANまたは安定したWi-Fi環境を確保
機器テストカメラ・マイクの動作確認、バックアップ機器の準備
服装・背景ビジネスカジュアル以上、背景は整理された環境
身分証明書本人確認用の身分証を手元に準備

口頭審査で高評価を得るための5つのコツ

口頭審査で好印象を与え、高評価を得るための実践的なコツを紹介します。

コツ1:結論から話す(PREP法)

限られた時間で効果的に伝えるために、PREP法(Point→Reason→Example→Point)を活用しましょう。「私たちが取り組む新事業は○○です(結論)。その理由は△△だからです(理由)。具体的には□□という実績があります(具体例)。このように○○に取り組みます(まとめ)」という構成です。

コツ2:数字で語る

「大きな市場」「高い成長率」のような曖昧な表現ではなく、「市場規模1,200億円」「年率8%成長」のように具体的な数字で語りましょう。売上計画も「月間30件×単価5万円=月商150万円」のように積み上げで説明すると説得力が増します。

コツ3:自分の言葉で話す

事業計画書の文言を棒読みすることは避けてください。審査員は「申請者自身が計画を理解しているか」を確認しています。計画書の内容を自分の言葉で噛み砕いて説明できることが重要です。コンサルタントが書いた文章をそのまま読む申請者は評価が下がります。

コツ4:質問には端的に答える

質問に対して長々と回答するのはNGです。まず結論を述べ、必要に応じて補足説明を加えましょう。「わかりません」と正直に答えることも、曖昧にごまかすよりは好印象です。その場合は「確認して追って回答します」と添えましょう。

コツ5:熱意を伝える

口頭審査は唯一、審査員に「人」としての印象を与えられる場です。事業への情熱や使命感を伝えることは、書面審査にはない大きなアドバンテージになります。ただし、感情的になりすぎず、論理的な説明の中に熱意を織り込むバランスが大切です。

模擬面接のすすめ

認定支援機関や商工会議所では、口頭審査の模擬面接を実施している場合があります。第三者からのフィードバックを受けることで、説明の弱点や改善点を事前に発見できます。

口頭審査でやってはいけないNG行動

口頭審査で評価を下げてしまうNG行動をまとめます。事前に把握しておくことで、思わぬ失敗を避けましょう。

NG行動理由対策
コンサルタントに回答させる本人の理解度を確認する趣旨に反する同席は原則不可。自分で回答する
事業計画書の内容と異なる説明をする計画の信頼性が疑われる書面と口頭の整合性を事前確認
数字を間違える計画の理解度不足と判断される重要な数値はメモに書いて手元に置く
「すべてコンサルに任せた」と言う申請者の主体性がないと評価される計画策定プロセスへの関与を示す
通信トラブルで中断する時間配分が崩れ、十分な説明ができなくなる有線LAN+バックアップ回線を用意

オンライン審査の通信環境と技術的な準備

口頭審査はオンライン(Web会議ツール)で実施されるため、通信環境の安定性が極めて重要です。通信トラブルで審査が中断すると、再実施が認められない可能性もあります。

  • 通信回線:有線LAN接続を推奨。Wi-Fiの場合はルーターの近くで実施する
  • バックアップ回線:スマートフォンのテザリングを予備回線として準備
  • マイク・カメラ:内蔵マイクではなく外付けヘッドセットを推奨。カメラは正面から映るように調整
  • 照明:顔が明るく映るよう、正面または斜め前からライトを当てる
  • 背景:バーチャル背景は避け、整理されたオフィスや会議室で実施する
  • 通知:PCの通知をすべてオフにし、電話も着信しない設定にしておく

当日の注意

審査開始の5分前には接続を完了させてください。遅刻すると審査が受けられなくなる場合があります。Web会議ツールのアップデートが入ることもあるため、前日までにツールの動作確認をしておきましょう。

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よくある質問(FAQ)

新事業進出補助金では、原則としてすべての申請者に口頭審査が実施されます。事業再構築補助金の後期公募で全申請者対象となった方針が引き継がれています。

原則として同席はできません。口頭審査は「申請者本人が事業計画を理解しているか」を確認する場であるため、代表者または事業責任者が自ら回答する必要があります。

1社あたり約15分が目安です。事業計画の説明に5〜10分、審査員からの質疑応答に5〜10分が配分されます。時間は厳密に管理されるため、説明は簡潔にまとめましょう。

口頭審査は書面審査と合わせて総合的に評価されます。書面審査が高評価でも、口頭審査で事業計画の理解度が低い、虚偽の説明が疑われる等の場合は不採択となる可能性があります。逆に、口頭審査で的確な説明ができれば、書面審査の点数を補完できます。

事務局から指定された日時で実施されるのが原則です。ただし、やむを得ない事情がある場合は日時変更を申し出ることができます。変更の可否は事務局の判断によります。

新たなプレゼン資料の使用は原則認められません。審査員は提出済みの事業計画書を手元に持っているため、事業計画書の内容に沿って口頭で説明する形式です。事業計画書の特定のページを参照しながら説明することは可能です。

認定支援機関(商工会議所・商工会、金融機関、中小企業診断士等)や、補助金申請を支援する民間コンサルタント会社で模擬面接を実施しているケースがあります。地域の商工会議所に問い合わせてみることをおすすめします。

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