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新事業進出補助金の加点項目9つと採択率を上げるポイント

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加点項目とは?採択率への影響を理解する

新事業進出補助金の審査では、書面審査の基本得点に加えて「加点項目」が設定されています。加点項目を多く満たすほど審査上の得点が上乗せされ、採択率が大幅に向上します。

事業再構築補助金時代の採択データでは、加点項目を3つ以上満たした申請者の採択率は、加点なしの申請者と比較して約1.5〜2倍高い傾向がありました。新事業進出補助金でも同様の効果が期待されます。

加点の仕組み

加点項目は「満たしているか否か」の二択で判定されます。部分的に満たしている場合は加点されません。また、加点項目だけで採択が決まるわけではなく、あくまで書面審査の基本得点を補完するものです。基本得点が低ければ、加点があっても不採択になります。

【加点1】大幅賃上げ加点

給与支給総額を年率平均6%以上向上させる計画を策定し、かつ事業場内最低賃金を+50円以上とする場合に加点されます。この加点を満たすと、大幅賃上げ特例による補助上限額の上乗せ(最大2,000万円)も同時に適用されます。

注意

大幅賃上げ加点は強力ですが、事後報告期間(3〜5年)に賃上げ計画が未達の場合、上乗せ分の補助金返還を求められるリスクがあります。無理のない賃上げ計画を前提に検討してください。

【加点2】経営革新計画承認加点

「経営革新計画」の承認を都道府県から受けている場合に加点されます。経営革新計画は、中小企業等経営強化法に基づく制度で、新たな取組みによる経営の向上を計画的に行うことを都道府県知事が認定するものです。

経営革新計画の取得方法

  • 所在地の都道府県の産業振興課に申請
  • 計画書(新事業の内容、経営目標、実施スケジュール等)を提出
  • 審査期間は約1〜3ヶ月(都道府県により異なる)
  • 計画の「新規性」と「実現可能性」が審査される

早めの着手を推奨

経営革新計画の承認取得には1〜3ヶ月かかるため、補助金の公募開始前に申請を開始しておくことが重要です。新事業進出補助金の事業計画と経営革新計画の内容を整合させておくと、両方の申請がスムーズに進みます。

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【加点3】パートナーシップ構築宣言加点

中小企業庁の「パートナーシップ構築宣言」を公表している場合に加点されます。パートナーシップ構築宣言とは、企業が取引先との適正な関係構築を宣言するもので、ポータルサイトから登録できます。

項目内容
登録先パートナーシップ構築宣言ポータルサイト
費用無料
所要期間登録自体は即日〜数日。公表まで1〜2週間
必要な取組み適正な取引価格の設定、下請法の遵守等の宣言

おすすめ度:高

パートナーシップ構築宣言は登録が無料で手続きも簡単なため、最もクリアしやすい加点項目の一つです。申請を検討している企業は、まずこの加点から取得することをおすすめします。

【加点4・5】事業継続力強化計画・災害等加点

「事業継続力強化計画(BCP計画)」の認定を受けている場合、および被災地域での事業を計画している場合に加点されます。

事業継続力強化計画(BCP)の認定加点

事業継続力強化計画は、自然災害等に対する事前対策を計画的に進めるもので、中小企業庁が認定する制度です。

  • 申請先:経済産業局(管轄の地方経済産業局)
  • 所要期間:約45日〜2ヶ月
  • 計画内容:自然災害リスクの評価、事前対策、訓練計画等

BCPの策定は補助金の加点だけでなく、企業の事業リスク管理としても重要です。認定を受けると、信用保証協会の保証枠拡大や日本政策金融公庫の低利融資も利用可能になります。

災害等加点

過去一定期間内に自然災害の被害を受けた地域で事業を行っている場合に加点されます。被災地域の復興に貢献する事業は、政策的な観点から優遇されます。該当する災害の一覧は公募要領で確認できます。

【加点6・7】デジタル技術活用・グリーン成長加点

DX推進や脱炭素化に取り組む事業は、政策的な優先度が高いため加点されます。

デジタル技術活用加点

新事業においてAI・IoT・ロボティクス等のデジタル技術を積極的に活用する事業計画の場合に加点されます。

  • AI・機械学習を活用した業務効率化・品質管理
  • IoTセンサーによるデータ収集・分析の自動化
  • ロボティクス・RPA(業務自動化)の導入
  • クラウドサービスを活用した新たなビジネスモデル

ポイント

デジタル技術活用加点を得るには、事業計画書の中で「どのデジタル技術を」「どの業務プロセスに」「どのような効果を期待して」導入するのかを具体的に記載する必要があります。単に「AIを使う」だけでは加点されません。

グリーン成長加点

「2050年カーボンニュートラル」に向けた取組みを含む事業計画の場合に加点されます。具体的には、以下のような取組みが該当します。

  • 再生可能エネルギーの活用(太陽光発電の導入等)
  • 省エネルギー設備への更新
  • 環境配慮型の製品・サービスの開発
  • CO2排出量の削減計画の策定と実行

【加点8・9】ワークライフバランス関連・地域経済牽引加点

残りの2つの加点項目を解説します。

ワークライフバランス関連の加点

WLB要件(必須要件)を超えた、より高度なWLB取組みを行っている場合に加点されます。具体的には以下の認定を取得している企業が対象です。

認定名概要取得難易度
えるぼし認定(3段階)女性活躍推進法に基づく認定中〜高
くるみん認定次世代育成支援対策推進法に基づく認定
ユースエール認定若者雇用促進法に基づく認定

これらの認定取得には時間がかかるため、すぐには対応できない場合が多いですが、長期的な企業価値向上にもつながる取組みです。

地域経済牽引加点

「地域経済牽引事業計画」の承認を受けている場合に加点されます。地域の特性を活かした事業で、地域経済の活性化に貢献する計画を都道府県知事が承認する制度です。

地域の農産物を活用した新商品開発や、地域の観光資源を活かした新サービスなど、地域密着型の事業計画に適しています。

加点を最大化する戦略:優先順位と準備スケジュール

9つの加点項目すべてを満たすのは現実的ではありません。取得の難易度と効果を考慮して、優先順位をつけて準備しましょう。

優先度加点項目取得難易度所要期間推奨理由
1パートナーシップ構築宣言1〜2週間無料・簡単・デメリットなし
2事業継続力強化計画(BCP)1.5〜2ヶ月融資優遇等の副次効果あり
3経営革新計画承認1〜3ヶ月事業計画の整合性向上にも貢献
4デジタル技術活用低〜中計画記載のみDX投資を含む計画なら自然に該当
5大幅賃上げ中〜高計画策定のみ上限上乗せの効果大だがリスクも大

推奨スケジュール

公募開始の3ヶ月前から準備を始め、(1)パートナーシップ構築宣言を即日登録、(2)BCP計画を並行して申請、(3)経営革新計画を策定開始、の順で進めるのが効率的です。デジタル活用加点は事業計画書の記載で対応できるため、計画作成段階で反映しましょう。

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よくある質問(FAQ)

可能な限り多く取得することが望ましいですが、現実的には3〜5個が目標ラインです。パートナーシップ構築宣言・BCP計画・経営革新計画の3つは比較的取得しやすく、効果も高いためおすすめです。

あります。加点はあくまで審査の「上乗せ点」であり、事業計画の基本的な評価(事業化点・再構築点・政策点)が高ければ、加点なしでも採択される可能性はあります。ただし、競争率の高い公募回では加点の有無が採否を分けるケースが多いです。

費用は一切かかりません。専用のポータルサイトからオンラインで登録でき、手続きも簡単です。補助金の加点だけでなく、取引先からの信頼向上にもつながるため、まだ登録していない企業はぜひ登録をおすすめします。

基本的な方向性は同じで問題ありませんが、記載する内容やフォーマットは異なります。経営革新計画は都道府県への申請、事業計画書は補助金事務局への申請と、提出先が異なるため、それぞれの様式に合わせた書き方が必要です。ただし、内容の整合性は重要です。

事業計画の中でCO2削減やエネルギー効率向上の具体的な数値目標を示す必要があります。例えば「太陽光発電システム導入により年間CO2排出量を30%削減」「LED照明への全面切替で電力消費を40%削減」のような定量的な計画が求められます。

原則として申請時点で取得済みであることが必要です。申請後に加点項目を追加取得しても、その公募回の審査には反映されません。次回の公募に再申請する場合は、新たに取得した加点が反映されます。

外部のコンサルタントに策定支援を依頼することは可能ですが、計画の内容は自社の実態に即したものである必要があります。また、商工会議所・商工会では無料でBCP策定支援を行っているケースもありますので、まずは地元の商工会議所に相談してみてください。

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