税抜50万円は「発注先ごとの合計」で判定する
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の交付申請では、経済性を確かめるため複数の見積を比較し、最低価格の相手を選ぶことが求められます。契約先1件当たりの見積額合計が税抜50万円以上なら、同一条件で3者以上の見積が必要です。公募要領 本文54ページ:価格の妥当性の確認に規定されています。
「1社から仕様違いの見積を3枚もらう」ことは、3者の相見積にはなりません。また、同じ発注先の機械本体と付属品を別の見積書に分けても、合計額を確認する必要があります。
| 仮想例 | 税抜合計 | 一般ルールの見方 |
|---|---|---|
| A社:本体45万円+付属品8万円 | 53万円 | 合計が50万円以上。同条件の3者以上が必要 |
| A社:設備30万円+別設備25万円 | 55万円 | 1台ずつ50万円未満でも、発注先の合計を確認 |
| A社:本体50万円 | 50万円 | 50万円ちょうども3者以上が必要 |
| A社:本体49万円 | 49万円 | 一般ルールでは可能な範囲で複数見積。費目別の追加要件も確認 |
上表は判定方法の説明用で、特定の設備の対象可否を示すものではありません。税込価格しか分からない見積書は、税抜額と消費税を分けてもらいます。
3社へ同じ依頼条件を渡す
価格だけ並べても、数量・設置作業・保証期間が違えば比較できません。最初に自社の必要条件を1枚にし、各社へ同じ版を渡すと不足の照会を減らせます。以下は依頼項目の整理例です。
| 依頼項目 | 記入例・確認事項 | 社内担当の例 |
|---|---|---|
| 用途・必要性能 | 補助事業の工程、処理能力、精度、必要な機能 | 現場・開発 |
| 数量・構成 | 本体、付属品、ソフト、ライセンス数の内訳 | 現場・購買 |
| 設置・納入場所 | 搬入条件、据付範囲、必要な接続作業 | 設備担当 |
| 作業の範囲 | 設計・設定・試運転・教育のどこまで含むか | 事業担当 |
| 価格の内訳 | 単価、数量、税抜額、消費税、保守等の区分 | 購買・経理 |
| 納期・有効期限 | 交付決定後に発注し、期間内に完了できる納期 | 申請担当・購買 |
| 比較条件 | 同じ性能要件・数量・付帯作業で回答を依頼 | 購買 |
例えばA社120万円が設置費込み、B社115万円が本体のみなら、そのままB社を最安と判断できません。必要な設置費を含めた同条件の見積を再依頼します。採用仕様が固まっていない場合も、比較前に必要条件をそろえてください。
中古設備・建物・広告は追加ルールを確認する
| 経費 | 一般の50万円基準以外の注意 | 確認資料 |
|---|---|---|
| 中古設備 | 古物商許可を持つ中古品流通事業者3者以上から、型式・年式付きの相見積を取得 | 許可情報、型式・年式、見積書 |
| 建物費 | 入札または相見積が必要。実際に工事できる業者かも確認 | 工事内訳、許可等、比較資料 |
| 広告宣伝・販売促進費 | 金額にかかわらず複数者の見積と価格の妥当性を示す証憑が必要 | 制作・掲載等の内訳、複数見積 |
| 税抜100万円以上のシステム構築 | 実績報告時に要件定義書または開発費用算出資料等が必要 | 見積段階から作業単価・工数等の提供可否を確認 |
| 税抜100万円以上のウェブサイト構築 | 実績報告時に開発費用算出資料が必要 | 作業単価・工数・時間・担当者等の記録 |
中古設備と建物は公募要領 本文28ページ:機械・システム、建物費、広告・ウェブサイトは公募要領 本文31ページ:広告宣伝・販売促進費が根拠です。例えば税抜30万円の広告費でも「50万円未満だから1社だけでよい」とは判断できません。